看護師に必要な能力

医療技術が進化してデジタル技術の導入が進む中、今後求められる看護師の能力とはどのようなものなのでしょうか。その一つとして挙げられるのが、デジタル技術では補えない人間性に関わる能力です。
看護師は年齢や価値観、バックボーンが異なる多くの患者さんと接します。そのため、患者さん一人ひとりの個性や多様性を尊重できる豊かな感性、人間性への理解力、コミュニケーション能力が欠かせません。
また、患者さんの症状もさまざまです。各症状の中から新しい発見が得られることがあるので、常に問題意識を持って課題を解決しようとする姿勢も求められるでしょう。
人間性としては、苦しむ患者さんの気持ちに共感できる能力が挙げられます。より良い医療や看護を提供するには、患者さんとの信頼関係が不可欠です。相手から信頼されるよう、適切にコミュニケーションがとれるスキルが大切となってきます。
そして、深い洞察力や観察力も必要です。相手の人柄を理解するための洞察力に加え、わずかな体調の変化を見逃さない観察力は患者さんの命を守るうえで必要な能力と言えます。
患者さんの状態を的確に把握し、何を優先的に行うべきかを判断する力や、スピーディーに行動に移す能力も看護師が身につけておきたい能力でしょう。
このような能力のベースにあるのは、患者さんの命に関わる仕事という自覚を持ち、自己研鑽を怠らない責任感です。自分なりの看護理念を実践するためにも、ITでは補えない能力を磨きましょう。